【40代女性会社員】会社辞めるって決めた!決断の後にすること vol.2(フリーランス編)【会社員の立場を利用できるうちに】

お金

こんにちは、シジュウです。(プロフィールはこちら。)

シジュウ

40代女性会社員、管理職、既婚、小学生の子ども1人います。何社か転職しながら、20年くらいある業界で、サラリーマンとして一生懸命働いていましたが、最近なんだか働くのが辛くなってしまい、このまま60才まで(70才まで?)我慢しながら、疑問をもちながら、働くのは無理!と思うようになりました。

これからは、今の会社を辞めて、フリーランスとしての働き方を模索したいと思っています。

10代のシジュウ
10代のシジュウ

会社辞めるって決めた人は、まず「エンマンタイショク」を目指すんだったよね。(『めざせ、円満退職!』の記事はこちら。)

辞めるとこまでこぎつけたら、次は何するの?

シジュウ
シジュウ

フリーランスとして働くための準備だね。

会社辞める前、つまり、会社員のうちにやっておいた方がいいこともあるから、慎重に進めた方が良いんだよ。

というわけで、今回は「会社を辞めることを決断した人が、決断後にやった方が良いこと(フリーランス編)」についてまとめていきたいと思います。

フリーランスになること(=個人事業主になること)は、特定の法人や団体に属さずに業務を行い、給与ではなく報酬として収入を得る、ということです。

フリーランスとは、会社や団体などに所属せず、仕事に応じて自由に契約する人のことです。おもにライターやカメラマン、デザイナー、プログラマーなどの職種において、個人で仕事をしている人のことを指すことが多く、自分の才覚などで仕事をしている人といえるでしょう。

個人事業主とは「その事業を法人ではなく個人で行う者として税務署に開業届けを提出している人」のことです(フリーランスの人も税法上は個人事業主のくくりの中に含まれます)。

どちらも特定の法人や団体に属さずに業務を行い、給与ではなく報酬として収入を得る点は変わりません。

引用元:freee株式会社ホームページ「フリーランスって何?フリーランスになるために必要なこと」より

個人として事業を行っていくことになりますので、所属する会社の後ろ盾がなくなります。会社員としてバリバリ働いているうちは、あまり感じることができないのですが、実際に退職してみると、社会からの信用力がズドンと落ちたことを実感することになります。

私は、今までの人生で何度か退職と転職をするなかで、退職後に「ああ、会社員のうちにやっておけばよかった・・・」と後悔したことがありますので、今後、個人事業主として活躍する方に、参考にしていただければいいなって思っています。

クレジットカード/住宅ローンの契約

さて、会社を辞めると決めて、個人事業主となる前にやっておいた方が良いことの1つ目は、「クレジットカード/住宅ローンの契約」です。

会社を辞めて、所属する会社の看板がなくなると、クレジットカードや住宅ローンの審査に通りにくくなります。これは、個人事業主としての実績がないため、信用力がないためです。もちろん、個人事業主としての実績を積めば、審査も通りやすくなっていきます。

個人事業で使用するクレジットカードと、プライベートで使用するクレジットカードを分けて使いたい、と思う方も多いと思いますので、必要な方は会社員時代に作っておいた方がよいと思います。

健康保険組合の任意継続の必要性の検討

会社を辞めると決めて、個人事業主となる前にやっておいた方が良いことの2つ目は、「健康保険組合の任意継続の必要性の検討」です。

退職すると、健康保険に関しては、以下の3つの選択肢があります。

  1. 今までの会社の健康保険組合に継続して加入する
    (「任意継続健康保険」という。保険料は、会社との折半がなくなるため、退職時の2倍になる。)
  2. 国民健康保険に加入する
  3. 家族の被扶養者となる

Q1:「退職後の健康保険」について、どのような手続きが必要ですか?
A1:健康保険については、1.任意継続健康保険、2.国民健康保険、3.ご家族の健康保険(被扶養者)のいずれかに加入する手続きが必要です。

引用元:全国健康保険協会 協会けんぽホームページ「退職後の健康保険について」より

ここでは、個人事業主として働くことを前提としているため、「3.家族の被扶養者となる」という選択肢は除いて考えます。

その場合、ポイントとなるのは、「1.任意継続健康保険」と「2.国民健康保険」の保険料がどちらが安くなるか、という点です。

2年間でトータルした場合、人によっては、数十万円(!)の差額が出てくる可能性があるため、面倒くさいんですけど、実際にご自身で試算してみることを強くオススメします。

実際の計算は、個人によりますので、この表では、計算方法の考え方や、詳細の試算をするための問い合わせ先について、以下にまとめました。参考にしていただければと思います。

任意継続健康保険国民健康保険
年間保険料の計算方法・原則、退職時の標準報酬月額に基づく
・保険料は原則2年間変わらない
・前年度の所得をもとに計算される
・退職の翌年:「会社員時代の所得が含まれた所得」に基づく
・退職の翌々年:「フリーランス1年目の所得」に基づく
年間保険料現在支払っている健康保険料の2倍(源泉徴収票に記載あり)数万〜100万くらい
詳細の試算をするための問い合わせ先現在勤務している会社の健康保険組合現在居住している市区町村

有給休暇の使い切り

さて、会社を実際に辞める前にやっておいた方が良いことの3つ目は、当たり前っちゃ、当たり前なのですが、「有給休暇の使い切り」です。

会社を辞めた後、個人事業主として働く場合には、次の会社の転職開始日などを気にする必要がありませんので、目一杯消化してから辞めましょう。ちょっとイヤな顔をする上司がいるかもしれませんが、有給休暇は、文字通り「有給」休暇ですので、使わないのはもったいないです!

有給休暇を取得してやることといえば、

  • 疲れた体を癒やし、英気を養う
  • 今までできなかった分の家族サービス!

という感じだと思いますが、個人事業主になる場合には、

  • 次のステップのための準備

をする必要があります。有給休暇を使う、ということは、次のステップのための準備期間を、「有給」期間で実施できるわけですから、利用しないのはもったいないです!

フリーランスでの生活の計画をたてる

そして、会社を実際に辞める前にやっておいた方が良いことの4つ目は、「フリーランスでの生活の計画を立てる」ことです。

具体的には、

  • 個人事業主として、何を「事業」とするか考える
  • 最低限稼がなければいけない金額を把握する
  • 個人事業主として、「やりたいこと」「やりたくないかもしれないけど、できること」を明確にする

これらについて、もうすでに考えている、という方も、まだこれからだ、という方も、まずは書き出してみることをオススメします。頭の中に構想があっても、書き出してみることでスッキリ整理できるはずですし、この次のパートで出てくる、届け出を提出するときにも役立つはずです。


ちなみに、2つ目の・最低限稼がなければいけない金額を把握する、については、「金額の計算順序」について、別の記事にしていますので、もしよければ参考にしてみてください。

また、3つ目の・個人事業主として、「やりたいこと」「やりたくないかもしれないけど、できること」を明確にする、については、別の記事に、「フリーランスで出来ることの選択肢を調査する」というパートがありますので、こちらも、もしよければ参考にしてみてください。


先ほど、有給休暇を使い切りましょう、という話をしましたが、もしも、フリーランスになった後の生活の計画がまだという人の場合、有給休暇取得中は、このあたりの計画や準備をするのにあてられる最後のチャンスです。退職後に困らないよう脳みそをしぼりましょう!

ちなみに、事業計画とは違うのですが、来年の住民税の支払計画も忘れずに。住民税は前年度の所得をもとに計算されますので、退職の翌年に支払請求がやってくることをしっかり覚えておきましょう。

(番外編)個人事業主が提出する届け出関係の準備

ここからは、番外編です。

個人事業主になったときに、提出する届け出関係をまとめておきます。

個人事業主となったときには、届け出を提出する必要があります。基本的には、届け出を提出することは、個人事業主にとってメリットがあります。

なお、失業保険を受給している場合は、注意が必要です。というのも、失業保険を受給する「未就労であること」という条件を満たさない場合があるためです。失業保険を受給している場合には、個人事業については隠さずハローワークに相談しましょう。失業保険を受給しながら、開業の準備を進めていき、失業保険を該当期間分全て貰ってから、届け出を提出する、というのも、タイミングとしてはアリだと思います。

「個人事業の開業・廃業等届出書」(所得税)

まず1つ目の「個人事業の開業・廃業等届出書」とは、国税である所得税に関する届け出です。所得税法では、「届出書を、その事実があった日から1月以内に、税務署長に提出しなければならない」と定めています。

提出していないからといって、罰則があるわけではありませんが、提出すると以下のメリットがあります。基本的には、節税メリットですね。

  • 事業所得として申告することが可能となる(注)
  • 給与所得などと損益通算ができる(注)
  • 青色申告ができる
  • 屋号で銀行口座を作ることができる

(注)事業所得は、「事業」から生じた所得でなければなりません。「事業」は、繰り返し、継続、かつ、独立して行うものですので、単発的な売買取引などは該当しません。国税庁の例示では、小売業や卸売業、賃貸業や取引の仲介、運送、請負、加工、修繕、清掃、クリーニング、理容や美容、医師、弁護士、公認会計士、税理士などをあげています。

(1) 個人事業者の場合

個人事業者の場合、例えば、小売業や卸売業をしている人をはじめ、賃貸業や取引の仲介、運送、請負、加工、修繕、清掃、クリーニング、理容や美容といった業を営んでいる人はすべて事業者になります。さらに、医師、弁護士、公認会計士、税理士などの人も事業者になります。

引用元:国税庁ホームページ「No.6109 事業者が事業として行うものとは」より

「事業として」とは、対価を得て行われる資産の譲渡等を繰り返し、継続、かつ、独立して行うことをいいます。

引用元:国税庁ホームページ「No.6109 事業者が事業として行うものとは」より

ちなみにfreeeというクラウド会計の会社が、届け出書類を簡単に作成できる「freee開業」というサービスを無料でやっているようです。

https://www.freee.co.jp/kaigyou/

「個人事業開始申告書」(個人事業税)

2つ目の「個人事業開始申告書」とは、地方税である個人事業税に関するもので、都道府県に届ける開業届です。

 各都道府県によって提出先や提出期限に違いがありますが、提出しなくても特に罰則等はありません

というのも、個人事業開始申告書を出していても、出していなくても、確定申告することにより個人事業主の所得の情報は都道府県にも伝わります。個人事業税の課税対象(=事業所得が290万円超)になった場合には、事業主のところに納税通知書が届く仕組みになっています。

まとめ

今回は「会社を辞めることを決断した人が、決断後にやった方が良いこと(フリーランス編)」についてまとめました。

「会社を辞めるって決めた!」「フリーランスになる!」と思ってから、実際にやるべきことは4つ(+番外編1つ)です。

  1. クレジットカード/住宅ローンの契約
    クレジットカードや住宅ローンは、会社員のうちの方が審査に通りやすいため
    ⇨必要なら退職前にかならず済ませておく
  1. 健康保険組合の任意継続の必要性を検討する
    「1.任意継続健康保険」と「2.国民健康保険」の保険料がどちらが安くなるか、試算するのが良い
    ⇨人によっては、数十万円の差額が出てくる可能性があるため
  1. 有給休暇の使い切り
    ⇨疲れた体を癒やし、英気を養うことはもちろん
    個人事業主になる場合は、有給休暇を「次のステップのための準備」にあて、全て使い切るのが良い
  1. フリーランスでの生活の計画をたてる
    ⇨個人事業主として、何を「事業」とするか考える
    ⇨最低限稼がなければいけない金額を把握する
    ⇨個人事業主として、「やりたいこと」「やりたくないかもしれないけど、できること」を明確にする
    頭の中だけでなく、まずは書き出してみること

(番外編)個人事業主が提出する届け出関係を準備する
⇨「個人事業の開業・廃業等届出書」(所得税)
⇨「個人事業開始申告書」(個人事業税)

10代のシジュウ
10代のシジュウ

勢いでさっさと会社辞めちゃダメなんだ。

フリーランスになるためには、辞める前に色々準備することが大事、ってことね。

シジュウ
シジュウ

そうなんだよ。

実際、結構いろいろ面倒くさいこともあるけど。

でも、新しいことを始めるのってワクワクするから頑張れる!

10代のシジュウ
10代のシジュウ

おおー、前向き!

っていうか、そんなふうに、前向きな気持ちになれるっていうことが、人生でいっちばん大事だよね。良かったね!!

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